2020年08月11日

GridでMETROPOLIS

YOUTUBEとVIMEOに動画「GRIDPOLIS」を投稿しました。


Music
Neptune by DOC
https://www.jamendo.com/track/128348/neptune

Time Displacement Map image from
movie METROPOLIS directed by Fritz Lang

前回コツコツとスケッチのトレースをしている間に浮かんだアイデアを試してみました。

アイデアの基本は、元になる動画を縮小してモザイク状に画面いっぱいに敷き詰めて、それに別の画面全体の1枚の動画を重ねれば、モザイクで描いた絵が動いているように見えるのでは?ということでした。

ただ単純に2枚の動画を重ねてもあまり意味はないですしデジタルアート的な物を作りたいので、以前使ったことのある時間置き換えエフェクトを使ってみようと思いました。このエフェクトはマップ映像の明るさを時間の遅れ進みに変える、実際には明るさに応じて数フレーム前後にずらす機能があります。画面全体を覆う動画をマップ映像にすることで、一コマごとに変化するモザイク模様と、モザイクによって描かれる画面全体の絵の両方が影響しあう、面白いものが作れる気がしてきました。さらに、画面全体を覆う映像にもモザイク処理を施し、2枚の映像のモザイクのコマ数を合わせてぴったり重ねてみようと思いました


ということで、どんな方法で映像を作るかは大体見えてきましたが、出来上がりイメージは何も思い浮かびません。そこで以前から撮り貯めた、いろいろな映像を当てはめて実験を始めました。

モザイクの元になる一コマ分の映像は、連続してどんどん色や明暗が変わってゆくものが良さそうです。しかし僕がよく撮っている映像は三脚を使った動きの少ないものが多かったので、カチッとした動きの良くわかるものを目指して、20秒ほどのモーショングラフィックを作ることにしました。

画面全体のマップ映像は、実験している間に実写で女性の顔がいいかなと思い、前に使わせていただいた94年前の映画「METROPOLIS」の中からいろいろな顔のアップを選びました。それと画面の中でモザイクが変化するのを見せるためのグラデーション画像とシンプルな形の画像も作ってみました。

大体1週間ほどで実験を終えて、材料もそろったのですが、全体をまとめるときにつまずいてしまいました。
最終的な出力は1920×1080ピクセルなのですが、モザイク模様を作る「ムービングタイルエフェクト」は元画像を何パーセントに縮小して何枚並べるかで指定する仕様で、マップ画像をモザイク化する「モザイクエフェクト」は画像全体をを何分割するかで指定するのです、この2つの共通項がなかなか算出できない、簡単な算数なのですが泥縄式にいろいろな数字を当てはめても上手く割り切れない。結局最後には40×40ピクセルを一コマの大きさに決めて、タイルの元映像を1080ではなく1000ピクセルにして最初の天地いっぱいの時には少し拡大して108%から始めることに落ち着きましたが、いまだにこの数字の出し方が解っていません。
もしかしたら、一コマの大きさを整数倍して、多少大きめの画像で作業して、最後の書き出しの特にカットするか縮小すればよかったのかも?と思うのですが、それは今後の宿題です。

もう一つの反省点は、YOUTUBEやVIMEOにアップした時に各サービスの仕様でリエンコードされるようなのですが、最初のモザイクの元映像を繊細に作りすぎていたために、縮小したモザイクのコマの細部がつぶれてしまった事です。ネットの状態で画質も変化してしまうので、今後はもう少し単純な絵柄にすべきかと思います。
posted by kazzo at 00:27| Comment(0) | 自作動画

2020年07月29日

SKETCH

YouTubeとVimeoに動画をアップしました。


Music
Terminus piano by NICOCO
https://www.jamendo.com/track/1166151/terminus-piano

この数ヶ月、都会に撮影に出かける事は難しくなり家で作れるビデオ作品を模索していますが、期間が長くなり、さすがにアイデアを思いつかなくなってきました。


以前、スケッチブックからスケッチした画像を取り出してビデオにしようとした事がありました。その時は茶色いクラフト紙に鉛筆書きのものが多くて、スキャナーでスキャンしてもコントラストが低すぎて、画像処理をしても画像がうまく分離できない状態で放ってありました。

しばらく何かの単純作業に没頭してその間にまた新しいビデオのアイデアが出てこないかなと思っていたので、追加で過去の5年ほどのスケッチブックから材料を探してそれをiPadAirでトレースして行こうと思い立ちました。

前回の時には、ある程度効率のことも考えていたし、まだipadも手元になくトレース作業は難しくて投げ出してしまったのですが、今回暇つぶしの時間はたっぷりあるので日課のようにして、画像を一つ一つトレースしてみようと思ったわけです。ひと月ほどかけて取り込みとトレースを繰り返して行きました。後半は画像取り込みにiPadのカメラを使うようになって、少しずつトレース作業も上手くなって行きました。

そんなこともひと月もやっていると飽きてきて、600カットほどが貯まっていたので、いよいよビデオにすることを考え始めました、すると何の計画もなく作業をしていたことに気付きました。元の絵が内容もタッチも大きさもバラバラでさらにスキャナーやカメラを使ったりと解像度も変わっていて、本当に何の考えもなく作業に没頭してしまっていたのです。これをどうまとめるかで悩んでしまいました。

バックをつけるか、並べて見せるか、エフェクトを使うか?など、色々考えてみましたが結局お体裁を整えるのはやめてこの1か月の努力をそのまま見てほしいのだ、と決めて、黒バックで真ん中に一つずつ見せてゆくガチな感じにすることに落ち着きました。

音楽を決めて、ピアノのベース音に同期するように1カットの時間を決めて、順番は大体描いた順番で並べて一度書き出して見てみてから一部変更。という感じで並べてみましたが出来上がったのは等間隔で絵が変わってゆくだけの映像。うーん??。

そこでカリカリ作業している感じや、アイデアが出てくる感じを加えたくなり、小さな部品を書き足し、それを高音部の速いテンポの音楽に合わせて散らばせてみました。この部分は1番長い演奏の部分に合わせて作ったものを、180度回転させたり逆再生させて同じものを使い回しています。

今回の動画は、本来発表することのないアイディアスケッチの面白さ、未完成であること、大量であること、なんかばかばかしい感じのが混ざってる事、そういう部分ををちょっと見せてみたいと思っていたのかな〜と思います。

結局、iPadでトレースしてしまうと、本当のスケッチのワイルドなタッチは消えてしまったので、今後はもう少し良い紙に濃いペンでアナログで書いて行こうかと思いました。
posted by kazzo at 17:42| Comment(0) | 自作動画

2020年05月08日

MEMORIES


Music
Indie Ukulele Anthem by Seastock
https://www.jamendo.com/track/1189931/indie-ukulele-anthem
Movie by KAZZO
CAMERA SONY HDR-AS30V

外に撮影に行く事ができない日々が続いています。

少し前から、昔撮影した素材映像をもう一度使って、新しい動画を作ってみる。という案を考えていました。

その考えが、1か月ほど前に3Dレイヤーを使って、イラストを疑似3D動画にした、「virtual 3D Illustration "Vingt mille lieues sous les mers"」のときに、3Dレイヤーを使った記憶の中を歩き回る映像みたいなものを作れるのではと考えていたのと結びつきました。

しかし僕が撮影しているのはほぼタイムラプス用の大量の静止画がほとんど、ビルの遠景ばかりで、なかなか記憶とか思い出といったテーマに使える感じがしないのです、そこで過去の作品を見直してみると5年前に「Monotone Tokyo」を作っていました。この時はソニーのアクションカムとアナログのヤジロベイ式のジンバル(フラフラ揺れて全然役に立たなかった)を使って1280×720ピクセル、120fpsのスローモーションモードで1日、原宿から渋谷への道を撮り歩いていました。

動画制作を始めてから、ハードディスクの消費は激しくなり、満杯のハードディスク4台、7〜8テラバイト分が倉庫にしまってありました。特に内容のタグや何年ぐらいに使っていた記録をつけていなかったのは失敗でした。すべてを開梱して次々につなぎ直して見て行って、やっと5年前のデータを探し出しました。

いざ3Dレイヤーを使って作業を始めてみると、素材動画のタイミングと、重ね合わせのタイミング、カメラの移動のタイミングが非常に難しく。新規に撮った素材ならまだしも、5年前のフラフラ映像ではとても制作意欲が保てないことが判明しました。

そこで少し路線変更、3D空間というのはやめにしていつもの2Dで、3層のレイヤーに赤、青、黄色に色返還した画像を置いて、つまりこれは1つの画面に常に3つの違う時間が同居していて、鑑賞者はこの中から僕の記憶の断片を捜して行く、重なった部分は印刷物のように掛け合わせの色になるので最近興味を持っている抽象画のような効果もでる。全体に派手な極彩色になるけど重たい感じにはならないはず。

やってゆくうちにコツがわかってきて、黄色レイヤーは視認性が低くほぼ何が写っているかわからないようなので、ここには電車の車窓映像を置き、移動感と大きな色面変異の要素とし、次は青でプラットホームや道で撮った背景的な映像、一番視認性の良い赤にはすれ違う人物や出来事の物語性のある絵を入れて編集してゆきました。

3層のすべてを思った通りに編集することは複雑すぎてできないので、そこは偶然、いわば最近気になっている神様がやってくれる部分ということにしています。

今回、5年前の素材映像をすべて大まかに見て、選び直しをしてみたのですがほぼ5年前にチョイスしたカットと同じになってしまいました。そういえばこの日は夕方の西日が暑かったなぁとか、通った道も大体思い出すことができました。

記憶や思い出とはいったい何なのか?、普段なら5年前の1日の記憶など全く思い出せませんが、今回5年前に作った動画が引き金になり、ハードディスクからデータを捜しひとつづつ見てみて、その時の暑さも思い出したり、そこからまた時間の重なった映像を組み立てる作業が、まるで記憶を思い出す脳の中の作業をしているような感じでした。

ちなみに、2015年の動画「Monotone Tokyo」は以下。


posted by kazzo at 19:14| Comment(0) | 自作動画

2020年04月23日

Angels

YouTubeとVimeoに動画をアップしました。


Music
Nearest Universe by Sergey Tsygankov
https://www.jamendo.com/track/1588860/nearest-universe

10ヵ月前に作った「Line Clouds」の進化版、少し奥行きと立体感を感じさせるものを作ろうと思いついて始めました。

作っている間、テッド・チャン(Ted Chiang)の短編小説集、「あなたの人生の物語」の中の「地獄とは神の不在なり( Hell Is the Absence of God)」を読んでいたら、この小説の中では天使が銀色の炎のような形態で降臨するので、そういうのもありかと思い、線の集まりの形がなんとなく天使に見えてきました。
一度そう見えてしまうと、どうしてもそう見えてしまう状態になり、もう天使にするしか無くなり、作っていた形を少し天使っぽく方向性を変えて、題名を「Angels」にしました。

Adobe After Effectsのブラシペイントエフェクトで、時間に沿って引かれてゆく1本の線を作り、これに移動、回転、拡大縮小、変形などのエフェクトをかけた物を少しずつ時間をずらして多重合成して行きます。

合成とレイアウトは、Adobe Premiereの方が作業がしやすいのですが、今回はグレーっぽい背景をつけようと思っていたので、前回の黒バックのように、あらかじめ黒バックでレンダリングした動画データを、スクリーンモードで重ねてゆくと色が変わってしまうため、Aeで線に移動などをつけたコンポジションデータを直接Premiereに読み込んで、多重合成、配置をしていましたが、複雑なものになるとデータ量が多くなって、どうしても編集や書き出し時間が長くなり、作業を続けるのが厳しくなってきました。

そこでいろいろ方法を探しまくり、アルファチャンネル付きのQuickTimeムービーに書き出す方法を見つけました。試してみると複雑な線と線が重なった所でも、エッジはほとんど目立たないようなので、部品ごとにQuickTimeムービーで書き出し、Premiereで配置と最終的なタイミングを編集して制作しています。

ちなみに、10ヶ月前に制作した「Line Clouds」は以下。


music
Cellolite 1 by NICOCO
https://www.jamendo.com/track/988506/cellolite-1
posted by kazzo at 18:08| Comment(0) | 自作動画

2020年04月13日

箱の中のパーティクル

PACKED

YouTubeとVimeoに動画をアップしました。


Music
Circuit Shaker - Cycle Shift (Even Deeper Mix) (2014) by ZEROPAGE
https://www.jamendo.com/track/1129452/circuit-shaker-cycle-shift-even-deeper-mix

Adobeアフターエフェクトの「パーティクルプレイグラウンド」エフェクトの使い方を覚えたくて。思いついた動画を作ってみました。

「パーティクルプレイグラウンド」エフェクトには壁でパーティクルの運動を制限する項目があるので、パーティクル効果を使うとよくある、空間を踊るように粒を撒き散らしながら動くものを作るのではなくて、箱の中に粒を閉じ込めて密度が高まっていくのが面白いのでは?と思いました。
最初は1つだった粒が増えてくると、箱の形が現れてくる、さらに粒が増えてきて、箱の中がぎゅう詰めになってゆく、、、これは良いものができそうだと思いました。

初めに基本になる、パーティクルを箱の中に閉じ込めたレイヤーを作り、それを3層のレイヤーに複製。少しずつタイミングを変えて、それぞれ赤、青、黄色の三原色に設定して乗算で重ね合わせるのが綺麗かと思いました。

しかし、パーティクルが多くなってくるとプレビューが追いつかなくなってきます。結局全体のタイミングの流れは、ほぼ勘で設定して行きます。何度か書き出して設定を変えて行きました。
おそらく、PCが一粒ずつの挙動を計算しているのか?、町の実写を使ったタイムラプスでは10分ほどで終わるレンダリングに今回は3時間ほどかかりました。    

作っているうちに新型コロナ問題と関係があるように見えてきてしまったので、後半では箱を解放して、少しでもこの現状からの解放の願いを表現してみましたが、特にコロナ問題を意識して作り始めたわけではありません。
意味のない、動く抽象画のようなものを作りたいのですが、このような状況下では作るほうも見るほうもある程度状況の影響を受けてしまうだろうなと、見方によってはこの粒がウイルスに見えたり、患者さんに見えたり、ロックダウンされた市民に見えたり。。どの視点で作ったら良いのか解らなくなり、最初の発想からコロナ問題の影響を受けていたのかもと、結構重苦しい気分になってしまいました。
posted by kazzo at 10:36| Comment(0) | 自作動画