2014年10月09日

復讐の映画

wowowで録画した「デッドマン・ダウン」を見た。

妻子を殺され、復讐のために組織で働く男。ある日、向かいの窓に住む女に自室での犯行を目撃されてしまう。
彼女の顔には痛々しい傷跡があり、通報しない代わりに自分の顔を奪った男を殺して欲しいと持ちかける。
2人の復讐者の運命が交錯する。

復讐の話はドラマになりやすいと思う。昔からのテーマだし、最近の社会では善者と悪者を簡単には決められなくなって、例えばどの国の、、、というと色々厄介な事になるらしい。そこを個人の恨みということにしておけば、観客はどんな恨みかに共感できれば納得できる。復讐者は金で転んだりしないし、復讐さえかなえば自分が死んでも良いと思ったりするから、ある意味無敵だ。

しかし、復讐は無益なもので、かなっても何も元には戻らないし、死体が増えるだけ、復讐者も生きる意味を失ってしまうのだ。そんな感じの事もこの映画には盛り込まれていた。

監督は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニールス・アルデン・オプレヴ。今作でもノオミ・ラパスの不思議な魅力がうまくハマっている感じ。

posted by kazzo at 20:49| Comment(0) | 映画

2014年09月26日

良く出来た映画

wowoweで録画していた「サイドエフェクト」を見た。サイドエフェクトは副作用の事。



インサイダー取引で全てを失い、投獄されていた夫の出所を迎える妻エミリー。
2人の再出発は妻の変調でつまずき始める。ある日には車で駐車場の壁に激突。別の日には地下鉄のホームギリギリに立っていて警官に助けられ、夢遊病のような症状も出始める。

精神科医バンクスはかつての主治医シーバートに面会し、以前の症状などを聞き、進められた新薬アブリクサを投与する。

しかし、快方に向かうように見えたエミリーがある日、夢遊状態で夫を刺し殺してしまったのだ。実は新薬アブリクサには深刻な夢遊病の副作用が警告されていたのだ。

エミリーは主治医バンクスの証言もあり、精神疾患のため責任を問われず、精神病院に入院する条件で無罪になる。しかしバンクスは新薬アブリクサの被験者を紹介する契約で製薬会社から多額の報酬をもらっていたため窮地に陥る。

ここまでは、多くの人が精神を病み、向精神薬を飲みながら働き続けるアメリカ社会と薬害を告発するような体裁の物語だが、バンクス医師がある事に気づいてから、話は違った方に踏み出すのだ。実はこの映画は、罠にはめられたものと、はめたもの、虚虚実実の戦いの話になって行くサスペンスなのだ。ここまで、あまりにも重いテーマだなと思ってみていたのに肩すかしな感じもするけど、そこからがまた面白かった。

監督は名匠スティーヴン・ソダーバーグ。この映画が最後の劇場公開作品らしい。以後はテレビドラマにシフトするとの事。
posted by kazzo at 22:12| Comment(0) | 映画

2014年09月21日

権力とは

wowowで録画した「マリー・アントワネットに別れをつげて」を見た。

フランス革命の真っ最中の国王の台詞「市民たちがなぜ権力を欲しがるのかがわからない。権力とは世襲の呪いのようなものかと思っていた。」というようなのがあって、なるほどな〜と。

身分制度のある社会では、生まれた時からその身分の生活をするから、違う身分の人の気持ちなどは全くわからなかっただろうな〜と。

映画はフランス革命をベルサイユ宮殿の召使いの側から描いたもので、絶対的な忠誠心や羨望が崩壊する瞬間が面白かった。

posted by kazzo at 16:33| Comment(0) | 映画

2014年09月01日

変な映画

特に予備知識もなく、WOWOWの放送を録画してあった映画「イノセント・ガーデン」を見た。

「アリス・イン・ワンダーランド」に出ていたミア・ワシコウスカが主演。

意味有りげなオープニングの後、18歳の誕生日、広大な自邸の庭を毎年送られるプレゼントを探しまわる娘の映像はメルヘンチックで「アリス〜」を思い起こさせる。
しかし、見つけた箱には何も入っていなくて、父親の事故死の知らせが入って、葬儀には会った事の無い伯父さんが現れ、主を失った母娘の家に居着いてしまう。怪しい伯父さんはハンサムで優雅なヨーロッパ的な洗練された物腰、吸血鬼の映画かも?遺産がらみのサスペンス映画の様にも見える、が実はとんでもない映画なのだ。

登場人物は皆、なんか怪しい感じにしてあって、延々と小さなクイズを出され続けるような展開で嫌になるが、映像の色やカメラワーク、編集など凝りに凝っていて、新鮮な感じで素晴らしい。

てっきりヨーロッパ系の監督の作かと思っていたら、監督は韓国人のパク・チャヌク、「オールド・ボーイ」や「親切なクムジャさん」などを作った人。昔見て、オー凄い、と思ったとんでもない映画を作った人だった。納得した。

posted by kazzo at 18:53| Comment(0) | 映画

2014年06月29日

嫌な映画

WOWOWで「カレ・ブラン」を、数ヶ月前に見た。
フランス人監督のデビュー作らしい。

 繁栄の時代を終えて、終息に向かうどこかの国の都市。人は人生を徹底的に利用されて途中で死ぬ事を許されない。
少しでも階層を登ろうとする者には理不尽な面接試験が待ち構え、人は死後も食料として再利用されるのだ。
実現すべき希望も夢も無くなった社会を維持するために奨励される出産。教育で社会に同化するように育てられ、義務としての出産を植え付けられる。

 最後に本当の怪物は人間性を失った社会でそれを受け入れて黙々と生き続けるお前らだ!と映画の中から指を指されたような気がします。

 現代社会の危機感をを凝集して作られたような架空の都市の社会像。
人口減少、食物の不足、格差社会、大企業による管理社会、圧迫面接など日本でも見たり聞いたりするキーワードを次々に思い浮かべさせられて、ヨーロッパの世界にも同じような危機感があるのにおどろきました。

 デビュー作にして、遺書のような映画を撮ってしまった監督。2作目は作れるのでしょうか?

 あまりに冷たく嫌な映画ですが、独特の虚無感のある映像に魅せられて二度も見てしまいました。で、その後、普通にテレビを見ていたり、趣味の事をやっている時に、ふと、これは、大事な事を見ないように上から与えられている娯楽なのかも、、、と思ったり。。。あれ〜トラウマになってる。

posted by kazzo at 17:18| Comment(0) | 映画